即時荷重インプラントという名前を聞いたことがありますか？

通常インプラント治療は2回に分けて行われます。

1回目は歯槽骨に穴を開けインプラント体を埋入する手術、その後、治癒を待ち、2回目は上からかぶった歯肉を切除しその上に連結部やアバットメントをつけます。

治療期間は3ヵ月～6ヵ月ほどありますのでこの間、歯がない状態で過ごすことになります。

即時荷重インプラントはこのようなデメリットを解消する治療法です。

即時荷重インプラントについて解説します。

■即時荷重インプラントとは

◎手術当日に仮歯を入れられる

即時荷重インプラントは手術当日に歯を入れることができます。

通常の2回法だと治癒を待つために3ヵ月～6ヵ月の期間がかかります。

この間の不便を解消するために生まれたのが即時荷重インプラントです。

■即時荷重インプラントを入れられる方

◎骨の量がある方

即時荷重インプラントを受けられる方は、骨量のある方に限ります。

骨の厚み、密度がない方は即時荷重インプラントの適用外となりますのでご注意ください。

■即時荷重インプラントのメリット

◎発音などへの支障が減らせる

即時荷重インプラントを入れると、手術をしたその日に歯が入った状態で帰宅ができます。

これにより本来なら治癒を待つ間支障があった発音や食事において、不自由を感じることが少なくなります。

食事に関しては柔らかいものであれば当日から噛むことができます。

その日から違和感がない状態で使えるわけではありませんが、そこに歯があることで、発音や見た目のデメリットは解消できるでしょう。

◎かかる費用、時間が抑えられる

通常2回行う手術を1回に抑えるため、かかる費用や時間が減らせます。

どうしてもこの日までにインプラント入れたい、ライフイベントがあるなどという方にとっては良い選択肢となるでしょう。

◎肉体的、精神的負担が減らせる

人に接するお仕事や、人に見られるお仕事をしてされている方は、その日に歯が入るメリットは大きいのではないでしょうか。

歯がない状態でしばらく過ごすことを気にする必要がないため、肉体的、精神的に治療を受ける負担を減らすことができます。

■即時荷重インプラントの注意点

◎すぐにしっかり噛めるわけでない

即時荷重インプラントの注意点として、入れてすぐに通常通り噛めるわけではないことに注意が必要です。

最初は柔らかいものから始めますが、柔らかいものであっても違和感があるかもしれません。

また場合によっては痛み、出血などが起こるケースもあります。

注意しながら使う必要があるため、最初の方は見た目のデメリットを解消するために入れていると考えるくらいでも良いでしょう。

◎骨やその他の状態によってはできない

骨量や骨密度がない方は、即時荷重インプラントの治療を受けることができず、通常のインプラントや、骨造成を行った後のインプラント治療が必要となります。

◎即時荷重に適したインプラントを選ぶ必要がある

即時荷重インプラントを入れる場合は即時荷重インプラントに適した人工歯根を選ぶ必要があります。

そのため、もし選びたいインプラントがある方にとっては、選択肢が狭まってしまう可能性もあります。

◎当日の手術時間が長くなる

2回で行う手術を1回で行うため、当日の手術時間は長くなる可能性があります。

通院の回数が減らせる分、当日の負担が大きくなることを覚えておきましょう。

【メリットがある方にとっては良い治療法】

即時荷重インプラントは、人に見られる仕事をしている、人の前でしゃべる仕事をしている方などにとっては、メリットがある治療法です。

また治療期間が長く取れない方にとってもメリットが多いでしょう。

しかし場合によっては即時荷重インプラントの適用外となり、2回法の方が良い方もいらっしゃいますので注意が必要です。

即時荷重インプラントをご希望の方はぜひ一度当院にご相談ください。