インプラント手術は、患者さまの口腔内に人工歯根を埋め込む治療法であり、その精度と安全性が治療の成功に直結します。
従来はサージカルガイドと呼ばれる手法が主に用いられていましたが、近年ではさらに正確な手術を実現するために、X-ガイドという新しい技術が注目されています。
この記事では、X-ガイドの特徴と従来のサージカルガイドとの違い、安全性の向上について詳しく解説します。
目次
■X-ガイドとは何か?
◎リアルタイムの3Dナビゲーション
X-ガイドは、インプラント手術の精度を向上させるために開発された、ナビゲーションシステムです。
脳神経外科などで活用されている、デジタル技術と光学技術を使用し、インプラント手術を行う方法です。
X-ガイドは、リアルタイムで3Dナビゲーションを行いながら手術が可能です。
これにより、インプラントの埋入位置や角度、深さを正確に確認しながら手術を進めることができます。
従来の方法と比較して、より正確にインプラントを配置できるため、手術の成功率が高まります。
◎デジタル精度での手術計画
X-ガイドは、事前に行ったCTスキャンのデータを基に、デジタル上で手術計画を立てることができます。
この計画は、手術中にリアルタイムでナビゲーションシステムに反映されるため、予定通りの手術を行うことができます。
これにより、術後のトラブルを防ぐことができ、患者さまにとっても安心です。
■従来のサージカルガイドとの違い
◎柔軟な対応
従来のサージカルガイドは、手術前に作製したガイドプレートを使用してインプラントを埋入する位置を決定していました。
この方法では、ガイドプレートの位置が固定されているため、手術中に柔軟な対応が難しい場合もありました。
◎リアルタイムでの精度確認
X-ガイドは、リアルタイムでの位置確認が可能なため、従来のガイドプレートでは難しい細かな調整が行えます。
これにより、細かな血管や骨の位置などを見ながらインプラントの角度や深さを微調整でき、理想的な位置に埋入することができます。
このように、インプラントを埋め込むのが難しい症例であっても、ナビゲーションシステムに従って手術を行えば、予定した位置に埋入することができるため、難しい手術であっても手術が可能になることがあります。
◎サージカルガイドを作製する期間が短縮できる
サージカルガイドの作製には時間が必要なため、この期間がなくなると手術までの期間を短縮できます。
患者さまの要望に柔軟に対応でき、手術計画が立てやすくなります。
◎口腔内にスペースを得ることができる
手術中にガイドプレートを入れる分だけ、口腔内は狭くなります。
X-ガイドはデジタル上で位置の把握を行うため、プレートを入れる必要がありません。
これによって手術中により多くのスペースを得ることができ、患者さまの負担が軽減します。
【X-ガイドで実現する高精度インプラント手術】
X-ガイドは、インプラント手術における精度と安全性を大幅に向上させるナビゲーションシステムです。
リアルタイムでの位置確認やデジタルデータに基づく手術計画が可能であり、従来のサージカルガイドと比較して柔軟かつ正確で安心な手術が行いやすくなっています。
患者さまに対してより不安を軽減したインプラント治療が提供でき、術後のリスクも大幅に軽減されます。
X-ガイドの導入は、インプラント治療における新たなスタンダードとして、今後ますます普及していくでしょう。
当院ではX-ガイドを導入していますので、インプラント手術でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。