インプラント手術後の食事について不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
インプラント手術後は治癒過程に合わせた食べ物が推奨されます。
この記事では、手術直後から1週間〜2週間、そして2週間以降といった期間別に、おすすめの食べ物と控えた方がいい食べ物を詳しく解説します。
目次
■手術直後(1日目〜3日目)の食事
◎おすすめの食べ物
手術直後は歯肉が腫れていることが多く、患部が非常に敏感な状態です。
この期間は、柔らかくて噛む必要のない食事を摂ると良いでしょう。
ゼリー飲料やクリームスープ、ポタージュなどは噛まずに栄養を効率的に摂取できるため、術後直後に向いています。
またヨーグルトやプリン、柔らかい豆腐は歯肉に負担をかけず、スムーズに摂取できる食材です。
◎控えた方がいい食べ物
固い食べ物や熱い飲み物、唐辛子などの刺激物は傷口に負担をかけるため控えましょう。これらは傷口を刺激し、出血や腫れを悪化させる恐れがあります。
また、アルコールは血流を促進しすぎて術後の腫れを悪化させる可能性があります。
■手術後1週間目〜2週間目の食事
◎おすすめの食べ物
術後1週間を過ぎると、患部の状態が少しずつ安定してきますが、まだ噛む力が必要な食事は控えておきましょう。
この期間は、柔らかい白身魚の煮物やスクランブルエッグ、茶碗蒸しなどがおすすめです。
お粥やリゾットなども消化に良く、しっかりとカロリーを摂取できるため理想的な食事です。
また煮野菜やスムージーを取り入れて、ビタミンやミネラルを摂取することもおすすめです。
■手術後2週間以降の食事
◎おすすめの食べ物
2週間を過ぎると、インプラントや周囲の歯肉が安定してくるため、少しずつ普通の食事に戻すことができます。
ミンチ肉を使ったハンバーグや、柔らかく調理された魚介類などが、噛みやすく栄養価が高いためおすすめです。
◎控えた方がいい食べ物
この時期になっても、ナッツ類やフランスパンなどの硬いものは、インプラントに負担をかける可能性があります。
極端に冷たい食べ物や飲み物も刺激を与える場合があるため、引き続き注意が必要です。
■インプラント手術後の食事管理のポイント
◎口腔内を清潔に保つ重要性
インプラント手術後は口腔内を清潔に保つことが特に重要です。
食事後には、インプラント周辺を優しくケアし、食べ物のかすができるだけ残らないようにしましょう。
柔らかい歯ブラシを使うことで、傷つけずに患部周辺を清潔に保つことができます。
◎インプラントが安定しても、天然歯よりは注意が必要
インプラントは天然歯に近い機能を持っていますが、完全に同じではありません。
そのため硬い食べ物を噛む際には注意が必要です。
インプラント部分に過度な力がかからないように気を付け、負担を分散させることが大切です。
また、インプラント手術後は歯周病と似た症状がある「インプラント周囲炎」に注意する必要があります。インプラントは天然歯よりも汚れが付着しやすいため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
歯科医院での定期検診やクリーニングを習慣化することで、インプラントの健康を長く保つことができます。
【期間別に適した食べ物がある】
インプラント手術後の食事は、手術直後、1週間目〜2週間目、2週間以降といった期間別に調整することが大切です。
柔らかい食材を中心に選び、治療箇所を刺激しない食事を心がけることで、スムーズに回復することができます。
手術直後は特に歯肉が敏感な状態ですので、噛む必要がなく栄養価の高い食材を取り入れ、炎症を悪化させる食べ物や飲み物を控えるようにしましょう。
1週間〜2週間目は患部が少し安定してきますが、引き続き柔らかい食事を選ぶことが大切です。
そして、2週間以降は徐々に普通の食事に戻していく一方で、硬い食べ物や刺激の強いものは引き続き慎重に摂取する必要があります。
「これは食べていいの?」などご不明な点がある場合は、担当の歯科医師にご相談くださいね。