大人になっても乳歯が抜けない「大人乳歯」とは? 原因と治療法|松山市の歯医者|カネコデンタルオフィス【公式】

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大人になっても乳歯が抜けない「大人乳歯」とは? 原因と治療法


■大人なのに乳歯が残っている?その正体と向き合い方


歯科検診で「乳歯がまだ残っていますね」と指摘されて驚いた経験はありませんか?


大人になっても乳歯が抜けずに残る、いわゆる「大人乳歯」は珍しいことではありません。この記事では、大人乳歯の基本知識から原因、主な治療の選択肢までをわかりやすくまとめています。


■そもそも「大人乳歯」とは? 乳歯が大人になっても抜けない状態を知る


◎大人乳歯の定義と、意外に多い発生頻度

大人乳歯とは、本来であれば永久歯へ生え替わるはずの乳歯が、成人後もそのまま口の中に残っている状態を指します。歯科では「晩期残存乳歯」と呼ばれることもあります。


「自分だけおかしい…?」と不安を感じる方もいらっしゃいますが、日本小児歯科学会の調査によると、日本人では約10人に1人の割合で永久歯の先天性欠如が見られると報告されており、それに伴い乳歯が残るケースは決して少なくありません。


まずは「特別な異常ではない」と知っておくだけでも、気持ちが楽になるのではないでしょうか。


◎乳歯と永久歯の違い ― 大人の口に乳歯が残るとどうなるか

乳歯は永久歯に比べて歯根が短く、歯の表面のエナメル質や、その内側の象牙質も薄い構造です。サイズもひと回り小さいため、周囲の永久歯と並ぶと噛み合わせのバランスが崩れやすくなることがあります。


また、乳歯は永久歯ほどの耐久性を備えていません。大人の強い咬合力が長期間かかると、すり減りやひび割れにつながりやすい傾向も。こうした構造上の違いを把握しておくことが、今後の対処を考えるうえで大切な前提になります。


■乳歯が抜けない原因 ― 「永久歯がない」だけではない3つのケース


大人の口に乳歯が残る原因はひとつとは限りません。代表的な3つのパターンを確認しておきましょう。


◎先天性欠如 ― 永久歯のもとがそもそも存在しないケース

多いケースが「先天性欠如」です。


乳歯の下に控えているはずの永久歯の芽(歯胚)が生まれつき作られなかったケースで、永久歯が育たないため乳歯の歯根を吸収する刺激が起こらず、乳歯がそのまま残り続けます。下顎の小臼歯や前歯付近に多い傾向があります。


◎永久歯の位置異常や萌出の問題で乳歯が押し出されないケース

永久歯の歯胚は存在するものの、生える方向がずれていたり、骨の中に埋まったまま出てこられない「埋伏歯」の状態になっていたりする場合です。


永久歯が乳歯の歯根を押し上げる力がうまく働かず、結果として乳歯が抜けない状態です。レントゲンやCTで初めて判明するケースも多いため、歯科医院での精密検査が欠かせません。


◎骨性癒着(アンキローシス)で乳歯が動かなくなるケース

乳歯の歯根と周囲の骨が直接くっついてしまう「骨性癒着(アンキローシス)」も原因のひとつです。


通常、歯と骨の間にはクッション役の歯根膜がありますが、何らかの理由でこれが失われると歯が骨に固定され、永久歯に押し出されることがなくなる場合があります。


見落とされやすい原因でもあるため、噛んだときにほかの歯と高さが違うと感じたら、早めに歯科医院へ相談してみてください。


■大人乳歯の主な治療法 ― 状態別の選択肢を整理


◎乳歯を残して経過観察する場合の判断基準

乳歯の歯根がしっかり残っていて、むし歯や噛み合わせへの影響が軽い場合は、無理に抜かず温存するという選択肢もあります。


ただし乳歯は永久歯より耐久性が低いため、定期的なレントゲン検査で歯根の状態を確認し続けることが前提です。当院でも、丁寧なカウンセリングを通じて、一人ひとりの状態に合った判断を行っています。


◎抜歯後の補綴(ブリッジ・入れ歯・インプラント)の概要

乳歯が割れたり、むし歯が進んで保存が難しくなったりした場合には、抜歯後に歯を補う処置が必要になります。代表的な方法は以下のとおりです。


  • ブリッジ:両隣の歯を支えにして人工歯を固定する方法
  • 入れ歯:取り外し式の装置で欠損部を補う方法
  • インプラント:顎の骨に人工歯根を埋入し、その上に人工歯を装着する方法

それぞれにメリットと注意点があり、ご自身の口腔内の状況や生活スタイルに合わせて歯科医師と相談しながら選ぶことが大切です。


インプラントなど外科的処置を選択する場合は、術後のメンテナンスを継続することが長期的な安定に欠かせません。


■よくある質問


Q. 大人乳歯はレントゲンで見つかるのですか?

A.パノラマレントゲンやCTを撮影することで、乳歯の下に永久歯があるかどうか、骨性癒着がないかといった点を確認できます。気になる方は歯科医院で相談してみてください。


Q. 大人乳歯がある場合、矯正治療は受けられますか?

A.矯正治療が可能なケースは少なくありません。ただし、乳歯を温存するか抜歯するかは精密検査の結果次第で判断が変わるため、矯正を検討する際はあらかじめ担当の歯科医師に相談されることをおすすめします。


Q. 大人乳歯に関する治療は保険が使えますか?

A.検査や経過観察など一般的な歯科診療の範囲であれば、保険適用となる場合がほとんどです。ただし補綴の種類や治療内容によっては自費診療となるケースもあるため、事前に歯科医院で費用の目安を確認しておくと安心です。


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