インプラント治療をしたいけど実際にいくらかかるのかわからないと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
自由診療のインプラントは、保険診療と異なり費用が医院ごとに異なるため、事前に相場や内訳を知っておくことがとても重要です。
この記事では、インプラント治療にかかる費用の目安とその内訳について、分かりやすく解説します。
目次
■インプラントの費用相場はどのくらい?
◎全国平均は1本あたり約35万〜50万円程度
インプラント1本あたりの平均的な治療費は、全国的にはおおよそ35万円~50万円程度とされています。ただし、これはあくまで目安であり、地域差や医院の設備、治療方針によって費用は変動します。
例えば都心部のクリニックでは人件費やテナント費用が高いため、治療費もやや高めになる傾向があります。
一方、郊外や地方では比較的抑えられた価格帯で提供されていることもあります。
◎「インプラント1本○万円」には注意が必要
広告などで「1本○万円〜」と記載されている場合、その金額に含まれているのはインプラント体のみで、手術費や人工歯、診断費用などが別途かかるケースもあります。
最終的な総額を知るには、内訳を細かく確認することが大切です。
■インプラント費用の内訳について詳しく解説
◎初診・検査・診断費用
治療を始める前には、まずお口の状態を正確に把握するための診断が必要です。レントゲンやCT撮影、口腔内のチェックなどが行われ、1万円〜3万円ほどが相場です。
特にCT撮影による立体的な顎骨の確認は、インプラントの埋入位置を決定するうえで欠かせない工程です。
◎インプラント体の費用
インプラントの人工歯根にあたる部分であるインプラント体は、チタン製のネジのような形をしており、顎の骨に埋め込まれます。
このパーツの費用は10万円〜30万円程度が目安です。使用するメーカーや素材によって若干の違いがあります。
◎手術費用
インプラント体を埋め込む外科手術にかかる費用は、およそ10万円〜15万円ほどです。
局所麻酔の使用が一般的ですが、静脈内鎮静法を併用する場合は追加料金が発生することもあります。
また、骨の量が不足している場合には、骨造成(GBR)やソケットリフト、サイナスリフトなどの追加処置が必要となり、5万円〜20万円程度の費用が上乗せされる場合もあります。
◎アバットメントと上部構造の費用
インプラント体と人工歯をつなぐアバットメントは、歯肉の上に出る連結部分です。チタン製やジルコニア製があり、10万円程度の費用がかかります。
その上に取り付ける上部構造は、セラミックやジルコニアなどの素材が使われることが多く、10万円〜15万円前後が相場です。
見た目や耐久性にこだわる場合には、より高価な素材が使われることもあります。
■費用が高額になる理由とは?
◎精密機器と高い技術力が求められる治療
インプラント治療では、CT解析、サージカルガイド、無菌手術環境など、高度な設備が求められます。
また、外科的手技を伴うため、担当医には専門的な知識と経験が必要とされます。
◎長期的に使える治療だからこそ妥協しないことが大切
インプラントは適切にメンテナンスを行えば10年、20年と長持ちする治療法です。費用は一時的に高額でも、長期的に見ればブリッジや入れ歯よりも交換頻度が少なく、費用対効果が高いという考え方もできます。
【かかる金額には理由がある】
インプラントの治療費は平均で35万〜50万円ほどですが、その内訳には診断、手術、人工歯など多くの要素が含まれています。また、追加処置が必要になる場合はさらにプラスで費用がかかることもあります。
インプラントは高価な治療だからこそ、価格だけで選ばず、治療内容や医師の経験、アフターケア体制までしっかり確認したうえで納得のいく医院を選ぶことが重要です。
費用面で不安がある方は、医療費控除やデンタルローンを使うことも検討してみましょう。
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