事故などによる外傷で歯を失ってしまう方の割合は、むし歯や歯周病に続いて多く、全体の18%ほどにのぼります。
歯を失ってしまった時は、どのような治療を受ける必要があるのでしょうか。
特に少数歯を失ってしまった時について、解説します。
目次
■補綴治療とは
◎歯を失った時に行う治療
歯を失った時は歯科医院で補綴治療を受ける必要があります。
補綴治療は破折時以外にも、歯周病で歯を失ってしまった時にも行われます。
補綴治療にはいくつかの種類があります。
■補綴治療の種類
◎ブリッジ
左右の歯を削って、その部分に支持として使い、喪失歯部分を人工の歯で補う治療法です。
天然歯と同じような使い心地が得られますが、左右の歯が健全歯の場合、それらを削らなくてはいけないというデメリットがあります。
歯はできるだけ天然歯に近く、治療痕がない状態の方が寿命が長くなるという特徴があるため、ブリッジ治療は結果的に寿命を縮めるリスクを増やしてしまう可能性があります。
しかし、1本程度の喪失歯を補う場合はとても選択しやすい治療法だといえるでしょう。
◎インプラント
インプラントは歯槽骨にドリルのような器具で直接穴をあけ、その部分にインプラント体という歯根のようなものを埋入し、噛み合わせを回復させる治療法です。
ブリッジのように左右の歯を削らなくていいのがメリットです。
また、見た目も天然歯と変わらない見た目を回復させることができるため、審美面でも優れています。
インプラントは一本の喪失歯に対して一本埋入する必要があるため、2本~3本の喪失歯がある場合はその本数に応じて埋入を行います。
そのため、金額が大きくなりがちですが、他の補綴物よりも寿命が長いため、結果的にコストパフォーマンスがいいといえるでしょう。
◎入れ歯
入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯があります。
少数の喪失歯に対して選択されるのは部分入れ歯です。
部分入れ歯にもさまざまな種類があり、自費の入れ歯を選べば、審美的にも機能的にも優れたものが作れます。
しかし、保険診療内の部分入れ歯はクラスプという金属を左右の歯にかけて喪失歯部分を補うため、どうしても審美面で見劣りしてしまいがちです。
しかし、どの医院でも修理や作製が可能であるなどのメリットがあります。
■喪失歯を放置すると
◎歯並びや噛み合わせが変わる
喪失歯が一本程度だからといってその部分を放置してしまうと、噛み合わせが変わってしまうことがあります。
歯はお口の中で常に力を受け、位置を変えているため、隙間があるとその部分に動いてくるという特徴があります。
その変化は喪失歯周辺だけにとどまらず、お口の中全体に及ぶことがあります。
◎咀嚼効率や発音、構音などの機能が落ちる
お口の機能のバランスは、歯の一本一本が少しずつ異なる役割を担うことで保たれています。
そのため、一本失った程度であっても、咀嚼効率が落ち、消化などにまで影響が出てきてしまうことがあります。
また、空気が漏れることで発音や構音などの機能に影響が及ぶこともあります。
◎見た目が良くない
喪失歯を放置すると、やはり見た目が良くありません。
見えにくい奥歯の部分であっても、全体の歯並びが変わってしまい、結果的に見た目に影響がでるケースもあります。
◎清掃しにくい
喪失歯部分の周囲は清掃がしにくくなります。
清掃の効率を上げるためにも補綴治療を受けましょう。
【治療法はそれぞれの特徴を抑えて選択しよう】
事故や破折などで少数歯を喪失した場合、補綴治療を受ける必要があります。
少数歯の補綴治療には、ブリッジ、部分入れ歯、インプラントなどの選択肢があります。
少数歯の喪失で、外科処置を受けずに補綴治療を行いたい方はブリッジを、取り外しができで、多数歯も補える補綴治療なら入れ歯を、審美面や機能面にこだわる方はインプラントを選択すると良いでしょう。
何らかの理由で歯を失った方は、それぞれの特徴を抑えて適切な補綴治療を受けましょう。
当院ではインプラント治療において、より安心していただける治療を提供できるよう努めています。
ご希望の方は、まずは無料相談からお気軽にご相談ください。