歯を失うことが増えてくるのが50代です。
失った歯をそのままにしておくとさまざまなリスクがあります。
そのため、歯を失ったらできるだけ早くその部分を補う治療をする必要があります。
歯を失った時にその部分に歯を補う治療を補綴治療といいます。
補綴治療にはいくつかの種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
歯を失ったままにしておくリスクと、選択できる補綴治療について解説します。
目次
■歯を失ってそのままにしておくと
◎見た目が良くない
歯を失ったままにしておくと見た目が良くないといえるでしょう。
しかし、歯を失って隙間があいていること自体が審美的によくないだけではありません。
その部分の歯槽骨が減り、左右の歯肉も下がることから、さらに審美面に影響があります。
◎歯並びが変わる
歯はお口の中で常に動いています。
そのため、歯がない部分があると、左右の歯はそのスペースに倒れ込んできます。
その結果、歯並びが変わってしまうことがあります。
歯が抜けた付近の歯並びが変わるだけでなく、お口全体の歯並びが変わる可能性もあるので注意が必要です。
◎食物が噛めない
歯はお口全体でバランスを取りながら機能を果たしています。
28本もあるのだから少しぐらい失っても……と考える方もいらっしゃいますが、例え少数歯の喪失でも、食物の咀嚼効率は悪くなります。
結果的に胃腸の負担が増すケースもあります。
◎他の歯が破折するリスク
全ての歯にバランスよく力がかかっていないと、一部の歯にだけ負担がかかります。
その結果、残った歯の破折するリスクが上がります。
◎顎関節症のリスク
バランスよく噛めていないと、負担がかかるのは歯だけではありません。
顎の筋肉もバランスよく使いにくくなり、顎関節症のリスクが上がります。
その結果、顎関節症に付随する痛みだけでなく、肩こりや頭痛などが起こることもあります。
■歯を失った時の選択肢
◎入れ歯
入れ歯は取り外しが可能な補綴治療です。
左右の歯に掛け金をかけて、喪失歯部分を補います。
保険診療では、掛け金部分が見えてしまい、気になるという方もいらっしゃいます。
自費診療では、掛け金のないタイプを選択することもできます。
◎ブリッジ
左右の歯を削り、そこに橋を渡すようにして喪失歯部分を補う治療です。
左右の歯を削るというデメリットがありますが、見た目は天然の歯に近いものを選ぶことができます。
保険診療では基本的に金属素材の被せ物となります。(※)
自費診療ではセラミックなど自然な白さの素材を選択可能です。
(※)前歯など目立つ部分には白い歯科用プラスチックを貼り付けます。
◎インプラント
歯槽骨に穴をあけ、そこに人工の歯根を埋入して、上に人工歯をたて、噛み合わせを回復させる治療です。
自費診療となり費用面の負担は大きくなりますが、自分の歯のように噛めるのが特徴です。
■自費診療の補綴物について
◎結果的にコストパフォーマンスが良いことも
保険診療の範囲内だと、行える治療に限りがあります。
自費診療は患者さまの全額負担となるため、一見高いように思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、自費診療の補綴物は汚れにくい、見た目が良い、寿命が長いなどのメリットがあります。
特にインプラントは審美面、機能面、寿命、メンテナンスしやすさの面でもコストパフォーマンスの良い治療です。
【ライフスタイルに合わせてご提案】
50代は歯を失うリスクが上がる年齢です。
歯を失ったままにしておくとさまざまなリスクがあります。
その後のより良い生活のためにも、早めに補綴治療を受けましょう。
補綴治療には入れ歯、ブリッジ、インプラントの3種類があります。
患者さまのライフスタイルに合わせてご相談、ご選択いただけます。
歯を失ってしまった方はぜひ一度ご相談ください。