補綴治療にはインプラント治療以外の選択肢もありますが、インプラント治療はその中でも特にメリットの大きい治療法だといえるでしょう。
インプラント治療が選ばれる理由について解説します。
目次■インプラント治療と他の治療の違い
◎インプラント
歯槽骨内にインプラント体という、歯の根の代わりとなるものを埋め込み、その上に人工の歯を作って咬合を回復させる方法です。
取り外しができない固定式の補綴装置です。
◎ブリッジ
左右の歯を削り、そこに橋を渡すようにして喪失歯部分を補います。
左右の歯が健全歯であった場合、支えとするために削らなくてはならないというデメリットがあります。
ブリッジも固定式の装置です。
◎入れ歯
左右の歯にクラスプという掛けがねをかけ、喪失歯部分を補います。
左右の歯がダメージを受けやすい傾向がありますが、最近ではクラスプのないノンクラスプデンチャーなど、審美的にも機能的にも安心な入れ歯も登場しています。
入れ歯は可撤式の装置で、外して洗うことができます。
■インプラント治療のメリット
◎審美的
インプラントのメリットはなんといっても審美的なことです。
ブリッジや入れ歯に比べてより天然歯に近い見た目を得ることができます。
その部分が喪失歯だということはほぼ気づかれないといってよいでしょう。
◎機能的
歯槽骨に人工の歯根を埋め込み咬合を回復させるため、天然の歯のように噛むことができます。
入れ歯のようにがたつきがなく、しっかりと力を入れて食事をすることが可能です。
◎寿命が長い
ブリッジや入れ歯の寿命が5〜7年なのに対し、インプラントは90%以上の方が10年以上そのインプラントを使用しています。
10年の保証がつく歯科医院も多く、長く使えます。
◎天然歯に合わせた作り込みが可能
形や色をその方の口腔内に合わせて選べます。
また、セラミック、ジルコニアなどの素材も揃えられているため、ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
■埋入後の注意点
◎清掃をしっかり行う
インプラント埋入後はきちんとした清掃がとても重要になります。
インプラントは歯槽骨と直接結合していて、天然歯のように歯根膜という膜がありません。
歯根膜はクッションのような役割を果たしているため、クッションのないインプラントは、一度炎症を起こすとあっという間に広がってしまうという特徴があります。
これをインプラント周囲炎といいます。
きちんと清掃を行えない方のインプラント治療はお断りしている医院もあります。
インプラント埋入後はきちんと清掃を行い、インプラント周囲炎を起こさないように気をつけることが大切です。
◎定期検診を受ける
インプラントを埋入した後は、定期検診を受けましょう。
プロフェッショナルによる清掃が必要なだけでなく、異常を素早く発見するためにも重要です。
また、インプラントはネジで結合しているため、緩みがないか定期的にみておく必要もあります。
◎保証を確認する
10年保証をつけている歯科医院が多いです。
しかし中には、定期検診に通っていること、後半の5年は限られた保証のみになるなど、条件がある医院もありますので、治療前に確認しておくことをおすすめします。
当院では5年保証をお付けしています。
治療開始の際に、内容を患者様と一緒に確認させていただいています。
定期検診に通い、メンテナンスをきちんと受けていただくと40年以上口腔内で持つインプラントもあります。
【さまざまなメリットがあるインプラント治療】
さまざまなメリットがあるインプラント治療は、近年多くの方に支持されています。
審美的である、機能的であるなど、支持されるさまざまな理由があります。
喪失歯部分の治療をお考えの方はぜひインプラント治療を検討してみてはどうでしょうか。