
インプラント治療の流れや、どれくらいの期間がかかるのかについて不安に思ったことはありませんか?
インプラントは外科処置や被せ物の処置を含むため、複雑に感じる方も多いかもしれません。
ここでは、インプラント治療の一般的な流れや手順、治療にかかる期間の目安をわかりやすくご紹介します。
目次
■インプラント治療の基本的な流れ
◎初診、カウンセリング
まずはカウンセリングで、お口の悩みや希望を詳しく伺います。
インプラントが適しているかどうかを判断するため、既往歴や服薬の有無、生活習慣なども確認します。
抜歯した部位の状態や、残っている歯の健康状態も診断材料となります。
◎精密検査と治療計画
レントゲンやCTを用いて顎の骨の厚みや高さ、神経や血管の位置を正確に把握します。
得られたデータをもとに、インプラントを埋め込む角度や深さをシミュレーションし、治療計画を立てます。
この段階で治療の流れや期間、費用について詳しい説明を受けられるため、不安を解消する大切な時間です。
◎事前処置(骨造成が必要な場合)
顎の骨に埋め入れるインプラントを安定させるには十分な骨量が必要です。
しかし長期間歯を失ったままにしていると、骨が痩せてしまい、そのままではインプラントを支えられません。
その場合に行うのが骨造成です。
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GBR法
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ソケットリフト
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サイナスリフト
などが代表的で、術式により数ヶ月の治癒期間が必要です。
◎インプラント埋入手術
局所麻酔を行った上で、顎の骨にインプラントを埋め込みます。1本あたり30分〜1時間ほどで済むことが多く、術後は軽い腫れや違和感が出る場合もありますが、数日で落ち着いていきます。
◎治癒期間
インプラントは埋め込んですぐに使えるわけではありません。
インプラント体と顎の骨がしっかり結合する「オッセオインテグレーション」が完了するまで安静期間が必要です。この間は仮歯を装着し、見た目や咀嚼機能を補うことも可能です。
◎アバットメント装着
骨との結合が確認できたら、人工歯を支えるための土台、アバットメントを装着します。
アバットメントの形態を整えることで、最終的に取り付ける人工歯が自然に見えるよう調整されます。
◎人工歯の装着
最後にセラミックなどの人工歯を装着し、噛み合わせを確認します。
問題がなければ、調整をしながらメンテナンスに移ります。
■インプラント治療にかかる期間の目安
◎骨造成が不要なケース
十分な骨量があり骨造成が不要なケースでは、初診から人工歯の装着まで約3ヶ月〜6ヶ月程度が目安です。
これは、比較的スムーズに進む場合で、短期間でしっかりと噛める歯を取り戻せます。
◎骨造成が必要なケース
骨量が十分にない場合は、前処置として骨造成が必要になります。インプラント手術の前に骨の再生を待つ期間が必要となり、インプラント治療が終わるまで半年〜1年ほどかかる場合があります。
特に上顎奥歯の治療で行うことがある「サイナスリフト」と呼ばれる骨造成は、顎の骨が大きく不足している場合に適応されるため、より多くの治癒期間必要になります。その分期間が延びる場合があることを理解しておきましょう。
◎複数本や全顎の治療
1本のインプラント治療に比べると、複数本や上下全体にわたる治療は時間がかかります。
噛み合わせの調整や仮歯の使用期間を含め、1年近く要することもあります。
仮歯を入れることで治療中の見た目や生活への支障は比較的抑えられますが、不安な点がある場合は歯科医師に相談し、しっかりと不安を解消しておきましょう。
【インプラントは治療内容によって期間が異なる】
インプラント治療は、初診、検査から骨造成の有無、埋入手術、人工歯の装着まで、複数の流れと手順を経て進められます。
治療期間は個人差がありますが、短いケースでは3ヶ月〜6ヶ月、骨造成が必要な場合や全顎治療では1年近くかかることもあります。
大切なのは、自分の口の状態に合わせた治療計画を立て、信頼できる歯科医院と二人三脚で進めることです。また、片顎、全顎全ての歯をまとめて治す場合にはオールオン4という選択肢もあります。
こちらもインプラントの一種で、治療の流れや期間が異なるため、比較の参考になるでしょう。
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