最近マウスピースによる矯正が一般に広がってきました。
その中でも一番歴史が深いのはインビザラインという矯正方法です。インビザラインには様々なメリットがあります。
インビザラインのメリットについて説明します。
目次
■インビザラインとは
◎世界のべ1300万人が使用
インビザラインは、アメリカのアライン社が開発した矯正の方法です。
世界でのべ1300万人が使用しています。
インビザラインはシミュレーターというソフトを使用して、その方の歯がどのように動くかシミュレーションします。
このシミュレーターの中に1300万人のデータが納められています。
インビザラインの治療を受ける人が増えるほど、シミュレーションの精度が上がっていく仕組みです。
◎シミュレーターで分かること
インビザラインのシミュレーターは、歯がどのように動くか患者様と動画で共有できます。またアタッチメントをこの位置につけるとどのように歯が動くか、マウスピースの枚数は何枚必要なのか、など様々な条件を入力することで、歯の動きを予測することができます。
いくつものシミュレーションを行った後で、どの治療を選ぶか歯科医師が判断し、治療に入ります。
■マウスピース矯正とは
◎透明なシートを使用
インビザラインを含むマウスピース矯正は、プラスチックの透明な生徒を歯の形に成形して歯にかぶせて矯正を行います。
動かしたい方向には隙間があいていて、反対側は押される仕組みになっています。
このマウスピースを7日~10日に1枚付け替えることで、歯を少しずつ動かします。
インビザラインは、一度に動かす歯の量を、ワイヤー矯正よりも少なくすることができます。
ワイヤー矯正は多くの場合、1ヶ月に一度ワイヤーを閉めて歯を動かします。
マウスピース矯正では、それを3回程度に分けるため、1回の歯を動かす量が少なくできます。
そのため痛みが出にくいといわれています。
◎アタッチメントの存在
マウスピース矯正にも、ワイヤー矯正のブラケットに当たる部分があります。
その部分をアタッチメントと呼びます。
アタッチメントは歯と同じ色のレジンでできた突起です。
歯面に固定されていて、ここに力をかけることによって歯を動かします。
◎基本は歯体移動
マウスピース矯正による歯の移動は、基本的に歯を平行に動かす歯体移動となります。
歯がねじれて生えている場合の回転運動は、ワイヤー矯正の方が得意です。
そのためワイヤー矯正の方がおすすめできる歯並びの方もいらっしゃいます。
■治せない歯並び
◎重度の叢生、回転運動
マウスピース矯正では重度の叢生、重度の回転運動を伴う矯正はできません。
この場合はワイヤー矯正の適用となります。
◎複数歯の抜歯が必要
またスペースが足りず、複数の抜歯が必要な場合もワイヤー矯正の適応となります。
複数歯の抜歯を行うと、歯列に大きな隙間ができます。
マウスピース矯正はこのような大きな隙間に歯を引っ張ることは得意ではありません。
歯が傾いてしまい理想の歯並びにならないリスクがあります。
このような歯並びの方はワイヤー矯正を選びましょう。
◎骨格性の歯列不正
ワイヤー矯正も同じですが、マウスピース矯正は基本的に歯列の矯正のみを目的としています。
そのため顎自体の大きさを超えることができません。
骨格性の歯列不正に対しては、学童期は顎の成長を利用した矯正、大人になってからは外科処置の適応となります。
【メリットがたくさんのインビザライン矯正】
ワイヤー矯正の方が得意な症例もありますが、近年インビザライン矯正も様々な症例に対応できるようになってきました。
自分にあった矯正方法を見分けつつ、矯正期間中も審美的に過ごせるインビザライン矯正を検討してみてはいかがでしょうか。